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アドラー心理学、フランクリンプランナー、7つの習慣の共通点をひとつ挙げるなら

メンタル・自己啓発
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『嫌われる勇気』という本があります。
タイトルからはわかりにくいですが、アドラー心理学についての本です。

フランクリンプランナーという手帳があります。
市販の手帳の中でもっともハードで、単なるスケジュール管理ではなく人生をコントロールするための手帳です。この手帳を作った人が書いた本が『TQ-心の安らぎを得る究極のタイムマネジメント』です。

『7つの習慣』という本があります。
言わずと知れたビジネス書の世界的名著です。人が依存状態を脱して自立し、他者と相乗効果を発揮することの威力を解いた本です。個人的に「納得するけど実践できない」本ナンバーワンです。

いずれの本・ツールも、自分の人生をよりよくするために大きな力を発揮するものですが、それぞれ難点は「実践が難しい」ということです。

そこで、この3冊に共通する、最強?な概念を1つ紹介したいと思います。

歴史的名著たちに通ずる概念

それは「自分の影響範囲を明確にして、正しい範囲に力を注ぐ」ということです。

たとえば「7つの習慣」では「関心の輪(関心はあるが影響できない領域)」と「影響の輪(自分が影響できる領域)」という言葉で呼び分けていて、反応的な人は関心の輪に注意を払い、主体的な人は影響の輪に集中すると説きます。

同じ概念を、アドラー心理学を扱う『嫌われる勇気』では、「課題の分離」として類似のことを言っています。つまり、「相手があなたを好きか嫌いかは、相手の課題である」「あなたは、好かれているか気にする必要はない。好かれるために力を浪費する必要もない」といった教えがあります。

そして最も古い本である『TQ-心の安らぎを得る究極のタイムマネジメント』においても、かなり序盤に「コントロールできる出来事とコントロールできない出来事」という概念が紹介されています。

このように、これらの名著たちは言い方は違えども似たようなことを提示しています。

ニーバーの祈り

ラインホルト・ニーバーという人が作者であるとされる、祈りの言葉があります。

God, give us grace to accept with serenity the things that cannot be changed,
Courage to change the things which should be changed,
and the Wisdom to distinguish the one from the other.

訳すと以下になります。

神よ、変えることのできないものを静穏に受け入れる力を与えてください。
変えるべきものを変える勇気を、
そして、変えられないものと変えるべきものを区別する賢さを与えてください。

この祈りは様々にアレンジされたり詳細な言葉選びが変わったりしながらも、おおむね同じ意味をもつ祈りの言葉として広まっています。
(めちゃめちゃ多くのビジネス書とかメンタル管理術の本で取り上げられすぎて、一周回って陳腐になりつつあります)

今回紹介した3冊の教えに通ずるものがありますね。

どうにもならないことに力を割かない

自分にはどうにもならないこと とは、
7つの習慣でいうところの「関心の輪」であり、アドラー心理学でいう「他者の課題」です。

今の時代、「どうにもならないことがある」ということ自体を受け入れていない人が、
悲しいことにインターネットにはたくさんいます。

  • 地震がおきるたびに、政府に対して怒る
  • 芸能人や政治家のニュースに対して、文句のコメントを述べる
  • 家族が思い通りに動かない、と愚痴の投稿をしてバズる
  • 全然知らない人の炎上に対して、正義の言葉をぶつける

こういった行動は、自身のエネルギーを使って「なにもおこらない」最たるものです。

こういったことは無駄であることを認めて、潔く「自分には関係ない」と判断することが平穏に生きるポイントのようです。

どうにかなることを見極めて、力を使う

一方で、「どうにかなるのに、行動しない」こともあります。

みんな、自分でどうにかできることは、ちゃんとやっているよ。 と思われるかもしれません。
では、以下のケースを見てみましょう。

例えば「職場がブラックすぎてやめたい、と言いながら転職活動をしない。失業手当など、公的な補助について調べもしない」というケースです。

アドラー心理学の「目的論」という考え方では、「ブラックな職場で自分の可能性が制限されているうちは、自分が何者にもなれないことへの言い訳が立つ。だから本人が望んで、自分の目的を果たすために、ブラックな職場にいることを選択している」ということになります。

一方、7つの習慣の言い方を借りれば、「反応的に生きることで、影響の輪を自分で狭くしている」ということになります。

こういった生き方から脱するには、「ブラックな環境にはメリットもあった。周りは同情してくれるし、自分が出世しなくても成功しなくても、それはひどい職場のせいであって自分のせいではないと思える」ということを認めて、「これからの人生の責任は自分で持つ。成功も失敗も自分のものだ」と覚悟を決めて、外に出ていく必要があるわけです。

フランクリンプランナーでは、自分の夢に向かって必要なこと、自分で変えられることを見極めて実際の予定に落とし込み、実際に行動していくプロセスが要求されます。

「自分がどうにかできることをどうにかする勇気」というのは、こういった意味を持つわけです。
結構ハードですよね。でもほんとうの人生はその先にある、ということのようです。

まとめ

アドラー心理学、フランクリンプランナー、7つの習慣には、様々な教えが詰まっています。

すべて読むだけでも大変なのに、実践するとなるとそれこそ一生「すごい人になるため」に生きて死ぬ、みたいなことになって、それはそれで本末転倒です。

そこで、まずはそれぞれの根幹をなす概念のひとつとして「自分がどうにかできないものは諦める」「自分がどうにかできることに集中する」という考え方を紹介しました。

僕は西尾維新の『化物語』シリーズが好きなのですが、
登場人物の「忍野メメ」のセリフに以下のようなものがあります。

僕はきみを助けない。きみが勝手に助かるだけさ。

ひとは一人で勝手に助かるしかないのさ。

これを読んだ当時は「またまた西尾先生、キャラによくわかんないことを言わせて〜」ぐらいで読み飛ばしていましたが、今ならわかります。

忍野、お前アドレリアン(アドラー心理学を学び実践する人)だな!!!!

今日は以上です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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