これは昨年(2022年)に読んだ本ですが、どうしても紹介したいので早めに取り上げます。
紹介したい理由は、このブログが生まれたきっかけが、この本だからです。
アウトプットの大切さを知り、実行に移している途中経過が、このブログでもあります。
本書の内容を実際に実行している「生きた実例」として、本ブログをご覧いただけると嬉しいです。
ひとことまとめ
この本を一言で言うと、
アウトプットの様々な方法を短く紹介し、それらをもとに「アウトプットの質」を上げることで「インプットの効率」を上げ、学びを自己成長につなげる方法を教えてくれる本です。
二行要約
この本の内容を二行でまとめると、
- どれだけインプットしても、アウトプットしなければ現実は変わらないので意味がない
- インプットとアウトプットを繰り返すことの大切さを説明し、脳科学・心理学を活用した「学びにつながるアウトプット方法」を多数紹介している
アウトプットとは、文字通り自分の外に情報を出すこと。
すなわち、「話す」「書く」「描く」「行動する」といったことです。
本書では、実に80もの「アウトプット術」が紹介されています。
具体的に、何をどのように実践すればよいか、見開き2ページを使って1つずつ、短く区切って
イラスト付きで解説されていますので、非常に読みやすい本になっています。
ここからは、本書で紹介されている数々のテクニックの中で繰り返し使われる基本となる考え方、汎用的でどこでも使える学びの部分に絞って、要点を紹介します。
厳選ポイント3つ
人生を変えるのはアウトプットだけ
解説
インプットは、アウトプットと合わせて初めて意味がある
多くの人は、本を読む・研修を受けるなど、インプット中心で勉強や仕事をしています。
しかし、このようなインプット中心の学び方や働き方は効率が悪く、
多くの人が時間やお金を無駄にしている可能性があるといいます。
脳科学の観点では、2週間に3回使った情報は脳にとって必要な情報と判断され、記憶に定着すると言われています。
逆に言えば、どれだけ大切な情報であっても、使わなかった情報はどんどん忘れていきます。
2週間に3回の頻度で「情報を使うこと」すなわち「アウトプット」が重要であって、
「インプット」の効果を最大化するための最終地点は、アウトプットであると言えます。
アウトプットしないインプットは勿体ない
本をいくら沢山読んでも、アウトプットしなければ
頭の中の情報が増えるだけで何にも具現化されず、ただ忘れられていくだけです。
これではインプットした意味が薄れてしまい、もったいないことになります。
下記のようにアウトプットするだけで、インプットの効率は飛躍的にアップします。
- 読んだ本の内容を、人に話す
- 観た映画の内容を、Twitterでつぶやく
- 新しい筋トレの方法を学んだので、今日からやってみる
アウトプットの形にはいろいろありますが、総じて言えることは「自分だけで抱えている情報は、無いのと同じ」ということと、「情報は外に出さなければどんどん忘れていく」ということです。
人生を変えるのはアウトプットだけ
100億円を稼ぐ方法を知っているけれど何もしない人と、
1000万円を稼ぐ方法を実践する人。
お金持ちになれるのはどっちでしょう?
結局、何を知っていようと「現実に投影=具現化」しない限り、その情報には全く意味がありません。
人に話す。本やブログなどの文字を書く、絵を描く。行動する。
こういったアウトプットだけが、現実を変えることができるのです。
事前に「知りたいこと」を決めておくとインプットの質は上がる
解説
「選択的注意」のシステムを活用する
脳科学の用語で、「選択的注意」という言葉があります。
話を聞くときに、「自分は〇〇の理由が知りたいな」と思って話を聞くと、「〇〇」という単語が登場した途端に脳がぱっと切り替わって、集中的に話を聞くことができるようになります。
例えば「マーケティング」のセミナーに参加するならば、「売れる言い回し」を聞きに行くのか、「売れる話し方」を聞きに行くのか。それとも「スキルではなく講師自身の振る舞い」を見に行くのか。このように「今から〇〇を学ぶぞ」と意識しておくことで、得られる情報は何倍も精緻で有益なものになります。
「知りたいこと」がはっきりすると、違う景色が見えてくる
ミステリードラマ・映画を1回目に観るときと、2回目に観る時では、見え方が違います。
2回目に観る時は、予め犯人を知っている状態で観ることになるため、「犯人の細かなセリフや行動」に注意が向き、「序盤で犯人はこんな行動をしているじゃないか。こんなにヒントがあったのに、1回目の時は犯人に気づかなかったな」というふうに見えたりします。
これは、犯人を知っていることで「この人が犯人だったという手がかりを探そう」という選択的注意が働いている状態だからこそ、違った見え方になるのです。
インプットとアウトプットを繰り返すことで、学びの効果は最大化されていく
解説
インプットとアウトプットのサイクルを回す
インプットしたことは、アウトプットすることで繰り返し「使われた情報」になるので、記憶にしっかりと定着します。
定着した情報は、そこからさらに学びを広げたり、深めたりする動機になります。
インプットとアウトプットのサイクルを回すことが最も効果的な学び方になります。
実際に学校の勉強は、教科書(インプット)と問題集(アウトプット)の組み合わせで出来ています。
どちらが欠けても、テストで良い点数を取ることはできないでしょう。
アウトプットは、楽しい
多くの学者や作家など、知的生産に関わる人達は、異口同音に「アウトプットとインプットを繰り返すことが大切である」と説いていますが、その中で個人的に好きな言葉を1個抜粋して紹介します。
『脳を活かす仕事術』の神髄は、喜びの中で「脳の出力と入力のサイクルを回す」ことにほかなりません。
『脳を活かす仕事術』 茂木健一郎(脳科学者)
喜びの中でサイクルを回す、という言い回しが素敵です。
実際に本書内でも、「インプットとアウトプットを回すことは、楽しい!」という話が紹介されています。
わたし自身もこのブログで、読んだ本の内容を咀嚼してアウトプットしているわけですが、実際のところ非常に楽しいです。
総括:これからの行動1個
読んだ本を、1冊ごとに1記事のブログにして公開する
はい。いま読んでくださっている、このブログです。
こうして、このブログは始まったわけです。
昨年、わたしは自分のために多くの本を読むことを決めましたが、
それら読書の効果を最大化するために、アウトプットを実行することにしました。
そのために、このブログを活用していきます。
本ブログは、あくまで自身の学びの向上のために作成されたものです。
それでも、読者の皆さんにわかりやすく伝えるにはどうすればよいのか?を考えながら、読んだ内容を咀嚼し、内容を厳選してまとめています。
要約するための咀嚼のプロセスも、わたし自身の学びとなっています。
あと語り
この本の著者である樺沢紫苑先生は、精神科医でもあり作家でもあります。
忙しい診療活動の傍ら、これまでに30冊ほどの本を出版されており、
メルマガやSNSの更新、YouTubeの投稿などを毎日、しかも何年も続けている上、
月に数回のセミナーも行っている「アウトプットの達人」です。
この本からもらった一番の勇気は、「人間、忙しくてもすごい速さでアウトプットはできるものなのだ」というメッセージかもしれません。
インプットとアウトプットを交互に回して自身の能力が向上していけば、彼のように人間離れした量のアウトプットも実行可能なのだ、ということを実際に示しているように見えます。
樺沢先生と同じだけのアウトプットをしたいと思っているわけではありませんが、
それでも、考えていることではなく行動したことによって世界は変わっていきますから、本書で紹介されるスキルを活用してアウトプットの能力向上に努めることは、有意義なことのように感じます。
このブログは、このアウトプット大全のメインテーマの一つである「インプットしてもアウトプットしないと意味がない」という内容を軸に生まれました。
このブログを通してアウトプットを実践し、
ただ本を読んだだけでは得られない、深いインプットにつなげるべく
今後もたくさん読んで、たくさん書いていきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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